今回のブログは、認知症のお母様と息子のケースをご紹介したいと思います。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・
<思いがあふれているのに>
認知症の進行により思い出せなかったり、理解できなかったり、何度も同じことを聞き返しすN様。
『母がこうなるのは認知症だからです。分かっています』 と仰る息子様。
しかし、息子様はそんなNさんと対面するたびに
『なぜ?どうしてわからないの?』と苛立ちを抑えきれず大きな声になってしまいます。
ある日のこと、息子様の大きな声が聞こえてきました。
N様に分かってほしいという思いの表れだったのでしょう。
N様は、一生懸命に話しかける息子様の手を払いのけようとしていました。
そのNさんの表情には、困惑とやり切れない思い、
それと息子様の思いに応えることができない苛立ちのような悲しみに似た何かが見て取れました。
見かねたヘルパーが介入し息子様をたしなめます。
息子様が帰られた後N様が言いました。
『あの息子は優しい子なんです。正直な子なんです』と…。
親子にしかわからない深い思いがあるのですね。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚
<優しい時間>
突然N様の血圧が急に下がり救急車を呼びました。
目を閉じもうろうとしたN様にヘルパーが何度も声を掛けます。
『息子は来ませんよ…』と言葉を繰り返すN様。
息子様が病院へ駆けつけてくれました。
『お母さん!!〇〇が来たよ!わかる?』と…。
N様はうっすら目を開け息子様を確認しました。『来てくれた…』
息子様が優しくゆっくりとした口調で話しかけ始めました。
『お母さん覚えている?』
『お母さん大変だったね。苦労したね』
『お母さん昔こんなことがあったね』 …と。
『お母さん…』
何回 『お母さん』 と問いかけたことでしょう。
N様はその度に息子様と同じように優しい口調で返されます。
そこには、困惑や苛立ちはもちろんのことネガティブな言葉一つさえも存在しませんでした。
温かさに包まれたとてもやさしい時間が流れました。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。
認知症を理解するのは難しいと思っていませんか?
寄り添う事から始めてみませんか?
好きで認知症になったわけではないのですから‥‥
私達の介護は「自分たちが分からなくなった」時に自分だったらどのように対応してもらいたいか?
安心する言葉がけ…
自分の事を理解してくれているという安心感…
ご家族の思い、本人の思いを尊重し対応させて頂いています。
もし身近で同じような事でお困りの方、介護でお困りでしたらいつでも『介護付き・有料老人ホーム庵原屋・日和館』にご相談ください。
tel:054-367-0106 (特定生活相談員 鈴木)
お待ちしております。