美味しいイチゴを。息子様の想いが…届きました。
こんにちは。
静岡市清水区にあります 介護付き 有料老人ホーム 庵原屋 日和館です。
日和館の男性入居者様の中で最高齢のM様と、ご家族のお話をお伝えしますね。
M様の息子様とお嫁様は県外に住んでいますが、頻回に面会に来てくださいます。
M様思いの素敵なご家族です。
いつもM様のことを考え、好きな食事を食べに出掛けたり・・
鰻を出前したり、好きな食べ物を買ってきてくださいます。
父の部屋を「駄菓子屋さんのようにして、いつでも好きな甘いものを食べてもらいたい」という思いもあり
お部屋の中はM様が好きなものがいつでも召し上がれるようになっています。
主治医の先生も褒めて下さり「いいですね。食べたいものを美味しく召し上がってください。制限はないですよ。」というお言葉をかけて下さいます。
M様は、週末から少しおなかの調子が思わしくなかったのです。
ただ年齢のせいでお疲れの様子も見受けられ、少し心配しておりました…
お食事を召し上がらなくなってしまうことも、年齢を考えたらあり得る現実的な状況でした。
ただ、M様は食欲はあったことが安心していましたが、年齢を考えると要観察が必要な状況でした。
先日、息子様が面会に来た際に「苺を食べさせてあげたかったのに食べさせてあげられなかった」ことが心残りだったようで、
お嫁様がその思いを託され面会に来てくださいました。(嫁の鏡のような人です)
お嫁様が来てくださり、「苺」と「桜餅」を見せたら、その時のM様の気持ちは「桜餅」だったようで・・
お嫁様撃沈。「苺を食べて欲しかった‥」という心の叫びが聞こえた瞬間でした。
長い時間滞在してくださりましたが、「苺」は召し上がるのを見れないまま帰られました。
そして、息子様の思いをヘルパーさんが引受け、本日の10時のお茶の時間に声を掛け
息子様の思いをお伝えしたら嬉しそうに苺を召し上がったそうです。
「苺はおいしいですね。」と優しい眼差しで仰りました。
「懐かしい味ですね。」とまた一口召し上がり仰りました。
この瞬間息子様の思いと、お嫁様の努力がこの表情に現れ、職員一同嬉しく思いました。
この表情を見たら「おいしい」の思いの中に家族愛というものを感じました。
私達は家族にはなれませんが、これからも寄り添い、ご家族と同じような思いで接し、一緒に泣いたり笑ったりしていき、ご家族も安心できるような関わりをしていきたいと思います。